昨今各社MVNOとして多数のサービスが乱立してる格安SIM。
この格安SIMが最初に登場したのは2011年から2012年にかけてだった。
最初は日本通信がイオンSIMを初めて人気が出たものの
品質にやや難点があった。
2012年春にIIJmioが格安SIMに参入し僕もそれで契約し利用し始めた。
当時の格安SIMは高速通信は使えないもの。
100kbpsや128kbpsの低速通信のみで月額980円だった。
2013年にはOCNが参入して月500MBの高速通信が可能になり
その後Biglobeが参入し月1GBになり
やたら月額980円が月額900円となって月2GBになっていき
2014年頃に月3GB・月額900円の今の水準に落ち着いた。
そんな格安SIMだが利用する端末も大きく変わっていった。
2012年当時はSIMフリーなんて言葉があまり使われていなかった。
格安SIMはドコモ回線を利用したドコモMVNOのみ。
使える端末はドコモの白ロムだった。
白ロムというのはSIMカード登場以前に契約情報が内蔵ROMに
書き込まれていた頃の名残の言葉であり
契約情報がクリアされた中古端末のことを言う。
今は契約情報はSIMカードに入っているので
大手携帯会社から発売されたスマホが
それ以外から販売される場合スマホ契約不要で買える端末として
白ロムと呼ばれている。基本的にすべて中古だけど
新品白ロムというのもありそれは実質未使用端末のことをいう。
ドコモなどで契約後使わず売却された端末が新品として取り扱われる。
厳密には新品を販売出来るのはドコモAUソフトバンクなど大手のみなので
新品は白ロムとして存在せず未使用中古品という扱いになるんだけどね。
白ロムの説明が長くなったけど
格安SIMでは以前は白ロム利用が当たり前だった。
僕自身これまで4台の白ロムを購入して使っている。
au Galaxy S7 edge SCV33 ブラックオニキス
今のセカンドスマホはAUの白ロムだ。
SIMフリー端末は2013年頃から登場しているけど
最初の頃はあまりスペックが高くなく魅力も薄くて
格安SIMユーザーは基本的に白ロムで利用していた。
LGからLG G2 miniってSIMフリースマホが出ていたけど
2014年頃はあれが数少ないSIMフリースマホだった。
その流れが変わったのは2015年。
白ロムが多く市場に流通していたのは大手キャリアがMNP優遇してたため。
そうした端末が中古市場に溢れて格安SIMを盛り上げていたけど
2014年春以降MNP優遇が規制されはじめて白ロムが減り価格も上昇。
そんなおりASUSやHuaweiなどがSIMフリーで国内参入し
SIMフリー市場が盛り上がっていった。
Huawei 5.84インチ P20 lite SIMフリースマートフォン
クラインブルー【日本正規代理店品】
今はHuaweiのP20 Liteなどが人気だけど
P8 LiteやP9 Liteあたりが初期のSIMフリー市場を盛り上げていたっけ。
今は様々な選択肢があり格安SIMで利用する端末は自由に選べる。
例えば2年契約が終了してMNPや機種変更をした後
それまで使ってたスマホを格安SIMでセカンドスマホとして使うのはありだ。
SIMカードを抜いて新しく契約したスマホに切り替えた段階で
古いスマホは白ロムとなる。
中古で売却してもいいけど自分で格安SIMで利用できる。
ただSIMロック解除が必要なケースもあるので気をつける必要がある。
逆にそうした売却された白ロムを購入して利用するのもあり。
もっと言えば古いスマホをそのまま使い
機種変更で新しく買ったスマホを
未使用スマホ白ロムとして売却してしまうこともありうるし
そうした未使用スマホを買って格安SIMで利用するのもありだろう。
もちろんSIMフリースマホを新品で買うのもいいし中古で買うのもいい。
ハイスペックが必要ないなら中古SIMフリーってのは
かなり安く買うことが出来るのでコストを抑えられるもの。
それぞれメリットとデメリットがあるわけだが
白ロムのメリットは
ハイパフォーマンスの端末を安く買えること。
またおサイフケータイ端末を買いやすいこと。
Huawei 【SIMロック解除済】
docomo HUAWEI P20 Pro HW-01K Black
例えばHuawei P20 Proなんてその代表例だ。
ドコモスマホなのでおサイフケータイが使える。
SIMフリーモデルは出てないが出てたとしたら10万円超する。
白ロムだと7万円台で未使用品が買える。
何故安いかというとドコモから販促費が出ているため。
維持費や解約手数料などを考慮しても7万円で売っても
十分に売却した人にとってプラスになる。
デメリットはキャリアの保証サービスに入れないので
壊れた時は保証が効かずリスクが高いこと。
あとキャリアモデルなので余計なアプリが入っていること。
ドコモだとdビデオとかdアニメとか
dなんたらってアプリが多分たくさん入っていてしかも消せない。
すべてがそうだとは言えないけど一般的に見て
コストパフォーマンス:白ロム>SIMフリー
性能・パフォーマンス:白ロム>SIMフリー
自由度・制限の無さ:SIMフリー>白ロム
保証・サポート:SIMフリー>白ロム
こんな感じだろうか。
最近はSIMフリーでもハイパフォーマンスモデルが出ているが
白ロムと同じ価格ではとても買えない。
白ロムで5万円ならSIMフリーなら7万円から10万円近くする。
また中古の多さも白ロムのほうが豊富なので
それを含めればより安く買える白ロムに魅力を僕は感じていて
これまで何台か購入している。
SIMフリーモデルは3万円以下の低価格モデルに限れば魅力が高い。
この価格帯だと白ロムの弾が非常に少なくてあまり安くないためだ。
そもそも大手キャリアの販売モデルというのは
高価でパフォーマンスが高いモデルを安く売り
代わりに月額5000円以上の維持費を払ってもらうというものだ。
だから10万円を超えるiPhoneなんか大手キャリアにとって売りやすい。
2万円くらいのスマホの場合は値引きして0円だったとしても2万円引き。
それで月額5000円は割高に感じる。
格安SIMなら月額2000円以下で利用できるのだから。
それなら大手キャリアが安いプランを用意すればいいのだが
それをすると大幅な減収に繋がるので避けたいところ。
総務省が値段を下げろといってるのはこの部分だけど利益の根幹なので
大手キャリアは徹底的に抵抗してなかなか下げていない。
あえてiPhoneのような高価な端末を安くセット売りすることで
高価な月額費用に正当性をもたせているというわけだ。
安い端末+安い維持費を望む人にとっては大手キャリアは合わないし
高齢者などがそうした層だけど高齢者ほどサポートが必要で
大手キャリアから離れられないジレンマがあると。
ある意味高齢者を大手キャリアは鴨にしてる感じがするけどそのとおりだろう。
という感じでSIMフリーや白ロムなどは
携帯電話会社の施策に大きく左右されるもので
昨今の状況では高価な端末ほど白ロムが良くて
安価な端末ならSIMフリーってところだろう。
最も自由を求めて高価なSIMフリーを買う人も増えているけどね。